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3. 物件の条件とは?

スケルトンと居抜き
スケルトンは躯体だけの最低限の状態です。
同時に店舗を出る際にはまた同じ状態にしてお返しする事が基本的なルールだという事を知っておいてください。
当然、建築基準法や消防法の定められた範囲で、自分の思い通りに店舗の内装を行うことができます。
しかし、何もない状態なので工事期間(以下、工期と略します。)と費用が多くかかりますが、 見積もり次第では居抜きよりも安く済むこともあり、一概に費用がかかるとは言えません。

居抜きは設備が備えられているため、同じ様な業種で進めるのであれば、その分の内装費用がかかりません。
しかし、厨房機器の使用年数や、エアコンなどの空調類の設備の度合いにおいては、しっかりとしたチェックが必要となります。
例えばお店の内覧に行ったものの、ブレーカーが下がっていたり、リモコンのみ外されていて、エアコンの起動確認が出来ない場合など、仲介した不動産屋さんも専任の仲介業者ではないとすぐに分かりませんので、確認を依頼しておくなどの措置が必要です。
そのまま契約まで進みいざ工事に取り掛かると、エアコンが故障していて、機器交換になるなどの事例も実際にあります。また、開業したい店舗によって必要な厨房の広さなどは異なります。
壁紙の補修や変更、手直しが必要で店舗設備をそのまま活用することはなかなか難しく、結局多くの費用がかかってしまうことがあります。
ケースによってはスケルトンより費用がかかってしまったりする事もあります。工期だけで考えれば、もとから設備があるので開業までのスケジュールは比較的に早いです。
また一番気になる点は、以前の店舗の評判が悪かった場合に、新たな店舗としての認識を与えづらく、当社が工事を行っている際も、以前あった店舗が潰れたという切り口から、話しかけてこられる通行人の方が多く、おそらくお店の付近では、お客様のお店の話題がそこからスタートしているという実感があります。


3. 物件の条件とは?
どちらがいいかを検討する
スケルトンと居抜きはお客様の考え方次第です。
居抜きの方が安い費用で開業できますが、好きなレイアウトに変更するには、間取りなど、ある程度の制限があります。居抜きを選ぶ場合は物件をあらかじめ調査して、慎重に考える必要があります。
例えば厨房機器の使用できるものが少なく、機器を入れ替えるのにカウンターを壊さないと搬出入できないなど、物件の状況によってはスケルトンの方が安い費用で内装工事を行うことができるからです。

また、飲食店など、水廻りの設備を造る際には、万が一の漏水などによって、下の階などへの影響を避けるため、防水工事という床面に膜を貼る作業を行いますが、居抜きの場合、防水工事がされているかの確認ができなかったり、配管の詰まりや劣化もなく正常だという判断が難しく現状であるという認識が必要です。厨房区画を安易に広げる事はリスクを伴うという事も知っておく必要があります。
一から内装を行うスケルトン工事は居抜きと比較すれば、工期はかかってしまいますが、費用の見積もりが明確で、何より自分好みの内装にすることができます。初めて開業される方はスケルトンの方がより当初のプランから変更なく、計画的に安心して開業しやすいと言えます。

居抜きとは、元からある設備などをそのまま利用することで、費用を抑えることができます。
比較的お客様が人に付くバーや、美容室など人為的要素が直接、売り上げにつながる業種の方は、この居抜き物件を利用しやすいと感じます。
上手に行えば内装にかかる費用を大幅に削減することができますが、 業態が違う場合、排煙設備や、水廻りの設備などを変えなければならないので、当社もサポートで同行する場合がございますが、じっくり物件探しを行ってください。
また、以前と同じ業態で開業すると、その業態は前回の退去理由が条件のいい物件に移転ではない限り、業績不振で閉店しておりますので、料理、接客を含めしっかりとした実力で広い地域から足を運ばせる自信が無い場合、その地域でのニーズは厳しい業態なのかもしれません。
デメリットもありますが、良い物件もありますので是非ご参考にしてください。

工事を行う際は、近隣に多少なりとも迷惑がかかります。当社は工事を完了しお引き渡しをした時点で、近隣様との関係は無くなりますが、同時にお客様のお付き合いが始まります。同業やお住まいの方に、当社からは事前にご挨拶は行きますが、前もって挨拶をしておくと今後一層地元の方々と良いお付き合いが出来ます。
また、物件探しの際、万が一閉店するということになった場合、原状回復して明け渡さなければならないかどうかを事前に大家さんや不動産屋さんにしっかり聞いておく必要があります。契約になった場合写真撮影を行うことをお勧めします。スケルトンは区別がある程度明確ですが、居抜きの場合は退去時のトラブルを多く耳にします。
壁の取り壊しの範囲や、新たに貫通させた穴などの埋設部分などしっかりとした原状回復について話し合ってください。その点に関しましては、仲介する不動産屋も詳しくない方もいらっしゃいますので、内装工事業者からある程度その物件の知識を得る事も大事だと言えます。